書院入り口の前には、松尾芭蕉の句碑が立っています。
「僧朝顔 幾死に返る 法(のり)の松」と書かれているそうです。
芭蕉が旅の途中、當麻に滞在していた時、(この旅の紀行と句を記したのが、「野ざらし紀行」)
當麻寺の境内に、樹齢1000年とも思われる松の木があり、用材として切られることもなく長寿を保っていました。
その木を見て、芭蕉はこの句を詠んだそうです。
寺の僧も朝顔も今まで幾代も死にかわったであろうが、仏縁を得た松だけは、長寿を保っている。尊いことだ。という意味だそうです。
庭園の入り口手前には、中之坊の本堂があります。
中将姫がここで剃髪したことから、中将姫剃髪堂と呼ばれています。
また、本尊の十一面観音様は、道に迷った時に行くべき道を示してくださると言い伝えられており、「導き観音」とも呼ばれています。
中之坊本堂 中将姫剃髪堂
元々、當麻寺は女人禁制だったのですが、中将姫は入山を請い石の上で一心に読経したと言われています。
その時の石が、
中将姫誓いの石で、中将姫の足跡が残っています。
そのほか、
役行者が秘薬「陀羅尼助」を精製した時、水を清めて用いたと言われる,「役行者加持水の井戸」や、
役行者加持水の井戸
茶筅に感謝し、護摩祈祷で供養した灰を収める茶筅塚や、
茶筅塚
毎年6月16日に「髪供養会」が行われる、髪塚があります。
髪 塚
なお、寺宝が展示される霊宝館は、いつでも拝観できるわけではなく、客殿の絵天井と同じく、11月30日までの特別公開なのだそうです。
ラベル:中将姫 二上山麓